完璧じゃなくてもいい~『やさしさの贈り物』より


仲間と生きる

将来に対して希望がでる言葉を、『やさしさの贈り物』から探してみました。

『やさしさの贈り物』の1月23日には、『先のことを心配していると、実際に起こっていないことのために心が消耗してしまいます。起こっていないこと、起こらないかもしれないことのために疲れ果てるほど、無駄なことはありません。何かが起こるまで、その力をとっておきましょう。』と書いてあります。ここには、希望を抱くヒントが書かれている気がします。それは、思い悩まない、ということです。神さまが一番良くしてくださると信頼している人は、これからどうなっても、それは神さまが準備してくださっている道だと信ずることができます。

 その時に助けになるのは、『やさしさの贈り物』の4月6日の言葉です。『誰にも頼らず、一人で生きられる人はいません。「自立する」とは、誰かのお世話にならなければ生きられないことに気づき、感謝できるようになること。誰かに支えられながら、他の誰かを支えられるようになることです。』ここには、他人は支え合いながら生きてゆく大切さが書かれています。一人でなにもかもしようとするから、将来への不安がますと思います。肩の力をぬいて、「仲間と神さまがついていてくれるからなんとかなるさ」と思うとき、将来への不安が減ると思います。なにもかも、一人で道を創らなくてよいのではないでしょうか。一人より二人でやったほうが、協力して素敵な道になるでしょう。9月26日には『深く学んだ人は、自分がどれだけ無知であるかに気づいて謙遜になります。学んだことで自分が偉くなったと思い込んでいる人は、まだ十分に学んでいないのです。偉大なる真理の前に、頭を下げずに、いられなくなるほど学びましょう。』と書かれています。仲間をつくるには、謙虚な心にあるのではないでしょうか。「自分は何も分かっていない。あなたから教えてもらいたい」と思ったとき、人の成長は始まるのだと思います。

 


完璧じゃなくても

『やさしさの贈り物』の6月2日には、『「過去にあんなことがあったから、わたしはもう駄目だ」と思えば、過去に縛られてしまいます。「たとえ失敗しても、人間は何度でも生まれ変われる」と信じ、いまの自分を変えるなら、思い出したくない過去でさえ、未来に向かうための一つのステップになるでしょう。』と書いてあります。

将来が心配になるのは、なんでも完璧にしなければ、と勘違いしているからだと思いました。

人はどんなに精一杯しても、失敗することがあります。しかし、片柳神父の書いてるように、人間は何度でもゆるされて、やりなおさせると思いました。

また、人生の道は一本道でなくてもよいと思いました。「人生は絶対にこうでなければならない。失敗はゆるされない」と思うのはやめたとき、道はいくらでも見つかると思います。ときには遠回りしたり、寄り道してよいと思います。先へ先へいそぐだけでは、せっかく綺麗に咲いている花も素通りしてしまうと思います。人は先へすすむだけではなく、立ち止まったり、ときには後退してもよいと思いました。


自分を生きる

『やさしさの贈り物』の5月16日にも、将来への不安を減らす秘訣があるように感じます。片柳神父は『たとえ競争で負けても、心配する必要はありません。大切なのは、勝ち負けではなく、どれだけ頑張ったか「結果は出せなかったけど、自分なりに精いっぱいやって、これまでに一番頑張った」そう思えたなら、その人こそが一番なのです。』といいます。ここには、自分への信頼があります。神さまが大切に作ったあなたには、可能性がありますよ、ということです。「私はなんにもできないんだ」と落胆する必要はないのです。自分を信頼し、できることは、精一杯してよいのです。片柳神父は「勝ち負け」ではない、といいます。これは、私たちの人生は競争ではない、ということだと思います。他人との比較ではなく、神さまが与えてくださった自分自身を、精一杯生きたら大丈夫、ということでしょう。

 『やさしさの贈り物』2月9日には『わたしたちは誰もが、世界にたった一人のオリジナル。人の真似をして、誰かのコピーになる必要はありません。自分のよさを磨き上げ、世界にたった一人、自分にしかない輝きを放つ。それだけを目指せばよいのです。』と書かれています。偽って、他人のまねをしたり、自分以上の自分を演じたりする必要はないのです。人なので、完全に不安をなくせないかもしれません。

 そんな時は、『やさしさの贈り物』8月31日の文章には『「これもやらなければ、あれもやらなければ」と欲を出し、自分を追いつめると、結局すべてを投げ出したくなります。そんなときは、「まあ、こんなものだ」と現実を受け入れ、できることから始めましょう。できることまであきらめる必要はありません。』と書かれています。現実を受け入れ、できることからはじめたらよいと思います。最初は1日5分、安心して生活できたら、それだけで自分を誉めてあげてよいと思います。