片柳弘史『やさしさの贈り物』より


涙の中で 3月11日より

受け入れがたい現実を直視し、何とか受け入れようとするとき、悲しみの涙がこぼれます。その涙がなければ、わたしたちの心は痛みに耐えきれないでしょう。

悲しみの涙の中で、わたしたちは新しい自分に生まれ変わるのです。

 

幸いな苦しみ 5月22日より

心の苦しみを取り去る最良の薬は、誰かがその苦しみを受け止めてくれること。

「この人はわたしの苦しさを理解し、わたしを助けたいと願っている」そう感じた瞬間、苦しみは相手と自分を結びつける絆となり、幸いな苦しみに変わります。

 

対処する力 6月25日より

どんなに準備しても、トラブルは必ず起こります。大切なのは、絶対にトラブルが

起きないようにすることより、起こったトラブルに対処する力を身に着けること。

落ち着いてあらゆる可能性を探れば、乗り越えられないトラブルはありません。

 

存在の意味 7月8日より

自分の苦しみに誰も関心を持ってくれないとき、わたしたちは自分の存在を

否定されたと感じ、生きる希望を失います。自分の苦しみに関心をもってくれる人がいるからこそ、自分の存在に意味を感じ、苦しみを乗り越えられるのです。

 

乗り越える力 7月16日より

「自分は大切な人間なんだ」と信じて、苦しみを乗り越えられるのは、いつか誰かがわたしたちを大切にしてくれたから。苦しみを乗り越える力を与えてくれた

その人たちに感謝しながら、わたしたちも誰かを大切にすることができますように。